知っておきたい歯の知識
歯医者行くなら知っておきたい歯の構造
歯は植物の構造に似ています。
A 歯冠 ＝ 「葉っぱの部分」 （見える部分）
B 歯根 ＝ 「根っこの部分」 （見えない部分）
C 歯肉と顎骨＝「土の部分」
歯は、「歯肉」から露出している見える部分のＡ「歯冠（しかん）」と、
歯肉の中に隠れて見えない部分のＢ「歯根（しこん）」の２つのパーツからできています。
「歯冠」は、歯の根っこである「歯根」によって顎（あご）の骨に固定され支えられています。
永久歯（天然歯） とは、
天然歯（永久歯）＝ Ａ.歯冠＋Ｂ.歯根ということになります。
目に見える部分であるA「歯冠」だけを失った場合と、目に見えない部分である B「歯根」も失ってしまった場合では、治療法がまったく異なってきます。
目に見えるA「歯冠」をまるまる失ったり、虫歯で穴が空いたのを元通りにするには、「虫歯治療」や「さし歯治療」などの方法があります。
虫歯が進んだり、事故などで目に見えないB「歯根」まで大きなダメージを受けると、歯を抜くことになり自分の歯を失うことになります。この場合歯を作らないと噛めないので「入れ歯治療」か「ブリッジ治療」か「インプラント治療」の三択から選び、人工歯を作ります。
インプラントは人工的にB「歯根」を作りますが、「入れ歯治療」と「ブリッジ治療」はA「歯冠」のみ作り、B「歯根」を作りません。そのため、抜けた歯の周りのC「顎骨」がだんだんやせ細っていってしまいます。C「顎骨」は歯を支える土台部分になるので、減ってしまうと、将来の治療方法の選択肢が減るため喜ばしいことではありません。
C「歯肉」に炎症があるのが歯周病（歯槽膿漏）です。
歯ではなく歯の周りの病気です。土がダメになると植物も駄目になるように、歯周病になると、顎骨がだんだんやせ細ってしまい歯がグラグラして駄目になってきます。
浅い虫歯の治療
虫歯の治療は歯科治療の中では最も頻度の多いものです。
正確には「齲蝕症（うしょくしょう）」と呼びます。
歯が溶かされて穴が開いた状態です。
虫歯は虫歯菌が関係していますので、風邪と違い「寝ていたら自然に治った」ということはない「病気」です。
虫歯は虫歯になった部分を削った後、形を元通りにし、噛み合わせを合わせるため人工的に金属やセラミック、プラスチックを詰めたり被せたりします。
１） 小さな虫歯はコンポジットレジン（複合レジン）という歯と同じ色合いのプラスチック（歯科用）でつめる治療をします。 その後、噛み合せを合わせます。治療回数は1回で済むことが多いです。
２） 虫歯が進行している場合は、虫歯を削り神経を保護する処置をした後、歯の型を取ります。できあがった人工歯を歯科用の接着剤で装着します。型を取った後、詰め物（インレー）やかぶせ物（クラウン）が完成するまで約１週間かかるため、治療回数は大体2回です。ただし、噛み合せを合わせるのに時間を必要とする方はあと数回通院が必要です。
かぶせ物（クラウン）とは、 歯に被せるものです。
歯がむし歯などで大きく壊れた場合、金属やセラミックなどで修復します。その修復物の総称をかぶせ物（クラウン）と呼びます。目的は、機能・形・見た目の美しさの回復です。
小さい場合は詰め物（インレー）と呼びます。歯にはめ込みます。
深い虫歯の治療
虫歯が神経まで達しているとき、歯の神経の治療（根管治療）を行います。
歯の中の歯髄（しずい）という部分を取ります。専門的には、抜髄（ばつずい）と呼びます。
歯の根っこ（神経）の治療はとても大切な治療です。
時間をかけ、丁寧に綺麗に神経が取れたかどうか、患者さんとレントゲンで確認しながら治療を行います。
→ 神経治療（土台治療）の時、「歯をできるだけ残す」「歯を丈夫にする」接着治療を導入しています。
→「歯が割れる 歯が折れる理由」をこちらにしっかり理解できるように説明しています。
神経は歯科医から直接見えるものではありませんのでレントゲン撮影が必須です。
長崎歯科医院では、従来のレントゲン撮影法よりも1/10の線量(少ない被爆線量)でクリアで鮮明な画像を瞬時に得られるレントゲン装置（デンタル）を使います。
綺麗に取れていなければ、根の先に膿をもつことがあるので、しっかりと清掃・消毒をしてお薬を詰めます。
たいへん地味で時間のかかる処置ですが、ご理解していただけたらと思います。
その後、型を取ります。技工士さんが作成するかぶせ物（クラウン）が完成するまで１週間かかるため、治療回数は最短で2回です。長崎歯科医院では、２～３回が多いです。
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