Insurance Self-paid保険診療と自費診療の違い!
日本の健康保険に基づいた治療で、医療費の一部が保険でカバーされます。患者は自己負担分を支払います。保険適用には条件があり、治療内容が限られています。
保険が適用されない治療や、保険診療でできる範囲を超えた治療を患者が全額自己負担で行うものです。自由診療のため、料金や治療内容に制限がありません。
虫歯治療: プラスチックや銀歯などの一般的な修復方法。
歯周病治療: 歯石除去やスケーリング、ルートプレーニング。
抜歯: 親知らずの抜歯など。
義歯(入れ歯): 基本的な義歯の作成。
歯科検診: 定期的なチェックと予防。
歯のクリーニング: 保険適用の範囲内でのクリーニング。
セラミック治療: 見た目が自然で、傷がつきにくく長持ちするセラミックの詰め物やかぶせ物。
インプラント治療: 歯がない部分に人工歯根を埋める治療。
義歯(金属床): フィットしやすく、飲食物の温度の変化もわかり、噛みやすい入れ歯。
ホワイトニング: 医療用薬剤を使用して歯を白くするための処置。
矯正治療(インビザライン): 歯並びを整える治療(成人矯正など)。
ラミネートベニア: 歯の表面に薄いセラミックを貼り付けて、見た目を綺麗にする。
ジルコニアクラウン: 強度と美しさを兼ね備えた被せ物。
デンタルエステ: 美容目的の治療。
コストが抑えられる: 保険適用の治療は、自己負担分が通常3割(年齢などにより異なる)で済み、比較的安価です。
広く利用可能: 基本的な治療であれば、多くの歯科医院で対応しています。
手軽にアクセス: 健康保険証を使えば、特別な手続きを必要とせず治療が受けられます。
治療の選択肢が限られる: 保険の適用範囲内でしか治療ができないため、治療の質や見た目に制限があります(例: 銀歯)。
時間がかかることがある: 保険制度による制約により、治療が長引く場合があります。
高度な治療が難しい: インプラントやセラミック治療など、高度な治療は保険対象外です。
治療の選択肢が広い: 高度で最新の治療法や、見た目にこだわった治療が可能です。
質の高い材料を使用: セラミックやジルコニアなど、美しさや耐久性に優れた材料を使用できます。
治療の自由度が高い: 医師と患者の相談により、オーダーメイドの治療ができます。
高額な費用: 自費診療は全額自己負担であり、治療費が高額になることがあります。
保険診療と自費診療は、患者様のニーズや状況に応じて、両者を組み合わせた治療計画を立てることが重要です。では、どのような診療が保険適用でも大丈夫なのか、どのような治療では自費診療をおすすめするのか具体的に説明いたします。
保険診療でも十分に効果的であり、安心して治療を受けることができる場合があります。以下の治療は、保険適用で行うことが可能です。
虫歯治療: 小さな虫歯の治療は保険診療で対応可能です。レジン(コンポジットレジン)を使用した治療は保険適用です。
歯周病治療: 歯茎のケアやスケーリングなどの歯周病治療も、保険適用で実施できます。
抜歯: 破損した歯や悪化した歯を抜歯する場合も保険適用内です。
これらの治療は、機能面で十分に対応できるため、保険診療でも問題ありません。
保険診療には限界があり、美容面や耐久性を重視する場合には、自費診療を選ぶほうが適しています。以下の治療は、保険診療では必要最低限度の治療となり、あまりお勧めしないことがあります。
保険適用の材料(プラスチックなど)は、着色がしやすく、見た目の美しさに劣ることがあります。特に前歯の治療は、審美性が重要なので、自費診療でセラミックやジルコニアを使用するほうが見た目も良く、耐久性も優れます。
保険診療では、詰め物やかぶせ物として金属(銀歯)が一般的に使用されます。これらは耐久性があり、治療費も安価で済みますが、美容面では劣ります。銀歯は口腔内で銀イオン化するため、歯垢を引き寄せる性質も持っています。
デメリット:
〇二次カリエス: 銀歯と歯の接着強度は強くなく、銀が歯と完全に密着する形で加工するのが難しいため、微細な隙間が生じやすいことがあります。そのため、この隙間に虫歯菌が入り込み、再度虫歯が進行するリスクが高くなります。これを二次カリエスといいます。
さらに、銀歯はレントゲンでは内部の状態を確認できないため、銀歯を外すまで中の虫歯の進行を把握できず、すでにかなり進行している場合があります。
※金属の中でも金(ゴールド)素材であれば、金箔が作れるように、伸びが良く、適合が良い素材になります。
〇審美性の低さ: 銀歯は見た目に影響が出るため、特に前歯や目立つ部分では不満が残ることが多いです。銀歯を使用する場合、口を開けたときに目立ってしまいます。
〇金属アレルギー: 金属アレルギーを持つ患者には向いていないことがあります。
長期的な変色: 時間が経つにつれて金属が変色することがあります。これが気になる患者もいます。
ブリッジ治療は、歯を失った部分に隣接する歯を利用して、橋のように人工歯を支える治療法です。保険診療では、銀歯などの金属製のブリッジが一般的に使用されます。
デメリット:
〇隣接歯を削る必要がある: 保険のブリッジ治療では、隣接する健康な歯を大きく削る必要があります。また、2本の歯を支台歯として、3本分の力を支えるため、支台となる歯に負担がかかり、歯の寿命を縮める原因にもなります。インプラントでは、自分の歯を削ることなく、人工歯を設置できるため、健康な歯を守ることができます。
〇審美性の問題: 金属のブリッジは目立つため、特に前から見える歯に使用する場合は見た目に不満が残ることがあります。
〇銀歯のデメリット:前述のように銀歯のデメリットがあります。
これらの治療は、保険適用内での治療がご希望であれば、するべき治療ではありますが、今後の人生において、長く歯を残すことを考えると、なるべく自費診療への移行をお願いしたいところではあります。
自費診療を選択する理由としては、審美性や耐久性、そして治療の選択肢の広さが挙げられます。特に以下の治療は自費診療を選ぶことを強くお勧めします。
セラミックの詰め物・かぶせ物: セラミックは非常に自然な色合いで、美しい仕上がりが期待でき、耐久性も優れています。特に前歯の治療には最適です。
ジルコニア: 強度が非常に高く、長期間の使用に耐える素材です。見た目も良く、前歯や奥歯の治療で非常に有効です。
インプラント: インプラントは、失った歯を人工歯根で補う治療法で、周囲の歯を削ることなく自分の歯のように機能します。
ブリッジと異なり、隣接する健康な歯を削る必要がないため、歯へのダメージを最小限に抑えます。さらに、インプラントは耐久性が高く、しっかりと噛むことができるため、長期間にわたって安定した状態が続きます。
保険診療は、主に治療の機能面に重点を置いた治療方法であり、虫歯や歯周病治療などの基本的な治療には十分に対応できます。
自費診療は、審美性や耐久性、個別のニーズに合わせた治療を提供します。特に前歯のセラミック治療、インプラントなどは、自費診療を選択することで、より良い結果が得られることが多いです。
治療内容や予算に応じて、保険診療と自費診療を上手に使い分けることが、最適な歯科治療を受けるためのポイントです。